大連より邪気を祓う伝統の風習ー五彩線を考察


中国の伝統祝日、旧暦5月5日は端午節と言います、日本で言うところの端午の節句です、今年は西暦6月6日がこの日です。

中国の端午節の由来は、楚の憂国の士屈原がミィルゥオ河に身を投じた日。
この日に粽を食べる習慣は屈原の死を悼んでその姉がミィルゥオ河に餅を投じた事から始まる、又この日に開催されるドラゴンレースは皆が屈原を助けようと急いで船を出したことから始まる。

今日の大連市街ではミサンガに似たこんな物を売っています、中国ではこれを五彩線といいます。

この五彩線の由来は遼寧省などの東北地方に限定されているようです、昔昔の旧暦5月1日は季節の変わり目で寒かったり暑かったり、特に蛇等の変温動物にとっては堪らなく辛い時期です、それで蛇は首、両手足に糸を巻いて温度変化を凌いだらしい。

この旧暦5月1日に中国東北地方では自分の好きな五色の糸を縒って腕に巻いて災厄を吸い込みます、その後最初に雨が降った日に糸を切ります、たまり積もった災厄を切り取る意味です。五彩線は河や湖、海等の水の中に捨てるそうです。

この五彩線は魔よけの力があります。

中国では何かにつけて縁起を大切にして幸福、吉祥、幸運、団欒、健康、長寿、平安、裕福などなどを願う伝統が続いています。

自分の力では叶わないものは確かにあります、ささやかな願いを祈るのはどこの国でも同じですね!

写真の左上部切れ目に見えるのが五彩線、五色の糸です。

商売人は五彩線はただの糸なので安くて儲けにならない、それで値の張るミサンガのようなものを作って売っている。

伝統の休日に家族の団欒、健康、幸福、裕福、長寿を合わせて願うということです。

旧暦5月4日は沖縄の糸満市ではハーレー(爬竜船競漕、サバニ船競漕)が行われます、これも400年の歴史があります、そもそも、糸満市は漁村で発展した町です、かつてはサバニに乗って東南アジアまで出漁していたそうです、少なからず中国のドラゴンレースの影響を受けていますね!