天下無賊 大連より11話~イノセントワールド

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2005年中国で上映された正月映画「天下無賊」

<キャスト>
*泥棒カップルの女、王麗、台湾女優(リュウ ルゥイン)大人の色気が魅力的。
*泥棒カップルの男、王薄、香港のスーパースター(アンディロウ)イケメンの男優。
*窃盗団の親分、中国男優 葛優(グウヨウ)中国のおっさん落ち着いた低音の響きが印象的。
*愚根、純白な若い青年。
*泥棒カップルを追う刑事。


「天下無賊 11話~イノセントワールド」原文訳


彼女たちは、いつも悪事を働いているのでない。悪事を働くのは年に2、3回だ、生活するに十分なお金さえあれば悪事をしない。しかし、やるとなると大金を狙った。


カモは悪徳社長や商売人、政府の腐敗幹部たちだった。その後、部長クラスの幹部を狙うようになった。


それはある省の都市で、人々がこんな話をしているのを聞いたからだ。今の中国で、一番実権を握っているのは、部長クラスの幹部だ。省庁の庁官や局長などは、実は全体を押さえているに過ぎない。細かいところには、力を及ぼしていないのだ。


市や県、省などが、プロジェクトを立ち上げて、業者が割り当てをもらうとき、省庁の庁官や局長に許可をもらっても役に立たないのだ。


実際に、現場の責任を任されている部長に、貢物を出して、首を立てに振ってもらわないことには、にっちもさっちもいかないのだ。


そんなことで、部長クラスの幹部は、さらに大きな顔になって行く。この現象は部長に限らず、その部下の、さらに末端まで蔓延している。理想主義の共産党の庁官や局長の力には、限りがあるのだ。


省の部長クラスの幹部は、実権をさらに拡大して行き、末端の部下までも、掌握して、人口何百万の都市を我が手におさめる。事の大から小まで、悪いことをしようと思えば、いとも容易くやってしまう。


彼女たちは、汚職報道を詳しく調べた。すると、かなりの部長クラスの幹部が摘発されている。それに反して、庁官、局長クラス、大臣級の汚職は少ない。


また課長級のクラスも少ないことを知った。


大臣クラスは、調査が困難で、課長クラスは、格下不足でさらに人数が多すぎる。結局、部長クラスの汚職が、量もたっぷりあって捜査がやりやすいのだ。


王薄たちは、「90年代の部長クラスは受難の時代だな!」とつぶやいた。


ある時のことだった。ホテルである市の部長に出くわした。その部長は、美人の王麗をいやらしい目で、
やたらと見ている。


大きくつぱった、でっ腹と、男性ホルモンを大量放出した、てかてかのはげ頭。そんな部長の態度に、王麗は、反吐が出る思いだった。


結局、王麗はこの部長をカモにした。カモ部長に誘われ、部長の部屋に一緒に入っていった。


12話へ続く。