天下無賊 大連より10話~イノセントワールド

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2005年中国で上映された正月映画「天下無賊」

<キャスト>
*泥棒カップルの女、王麗、台湾女優(リュウ ルゥイン)大人の色気が魅力的。
*泥棒カップルの男、王薄、香港のスーパースター(アンディロウ)イケメンの男優。
*窃盗団の親分、中国男優 葛優(グウヨウ)中国のおっさん落ち着いた低音の響きが印象的。
*愚根、純白な若い青年。
*泥棒カップルを追う刑事。


「天下無賊 10話~イノセントワールド」原文訳


「あの髭面の男はなにやらあやしい」「あの女は、あんなに愚根に近づいて」


「大きな胸を、若者の顔の前にさらけ出して」


「いやらしいたらありゃしない!」あるものは、トイレに行くふりをして、愚根の前を通りすぎるとき、ちらっと愚根を見る。


そして、何かあったかのように、皆に報告する。


車両の中の皆は愚根に、サーチライトが当っているかのように、次はどんなことが起こるか興味津々になっている。


皆の憶測は当たっていた、彼らは泥棒だった。


男の方は王薄、彼は大学で美術を勉強していた。女の方は王麗という、彼女は専門学校を出て建設設計が専攻だった。彼らは夫婦ではない。ただの連れだ。


2人には共通の趣味があった、それは旅だ。彼らは、旅の途中で出会った、もともと2人には、仕事があったのだが、その後、辞めてしまい今はこうして諸国を放浪しているのだ。


そんな彼らが、駅で愚根と出会ったのは、偶然だった、2人はすっかり、あっけにとられてしまった。


砂漠の村からやって来た、この間抜けな愚根は、なんと、この世に泥棒などいないと、彼女たちの前で、
かたくなに、言い放ったのだ。それは、砂漠の持っている、自然の脅威と同じ、不思議な衝撃だった。


その時、王麗は、ひどく胸を締め付けられた。彼女は王薄に小声で言った。


「あの子、私の弟にそっくりだわ、馬鹿な子」


王麗は時々、弟に仕送りをしているが、弟は姉が泥棒とは知らない。


王薄は振り返って、王麗を見た、愛しそうな目をしていたが、彼女はそれ以上なにも言わなかった。


11話へ続く