天下無賊 大連より七話~イノセントワールド
2005年中国で上映された正月映画「天下無賊」
<キャスト>
*泥棒カップルの女、王麗、台湾女優(リュウ ルゥイン)大人の色気が魅力的。
*泥棒カップルの男、王薄、香港のスーパースター(アンディロウ)イケメンの男優。
*窃盗団の親分、中国男優 葛優(グウヨウ)は中国のおっさん低音の声の響きがいい。
*愚根、純白な若い青年。
*泥棒カップルを追う刑事。
「天下無賊 七話~イノセントワールド」原文訳
太陽が西に沈んだ頃、トラックはやっと砂漠をでた。
国道に入ってから、車速は一段と早くなり、その数時間後に、やっと小さな駅についた。
小さな駅は、お粗末なつくりで、待合室も無く、切符を売る窓口が一つあるだけだ。しかも、列車を待つのはホームの上だ。
同じトラックで来た6,7人は、既に切符を買って、ホームで列車を待っていた。顔に刀傷のある、あの若い男もホームで列車を待っている。
愚根は切符を買うと、送ってきてくれた男に言った。「もう帰ってくれ、もうすぐ列車がくるし」「何も起こるはずはないさ」送ってきてくれた男は、まだ愚根を説得しようとして言った。
「今だって遅くないぞ、金は俺に預けろ」
「夜が明ければ、俺がここから送金してやる。」
「そうすれば、お前が故郷につく頃に、金も同じように着くさ」
この言葉を聞いて愚根は、子ども扱いされているように思って、急に怒った。
「お前馬鹿じゃないのか、郵送料は600元いるんだぞ」
「その金で牛が一頭買えるんだぞ」
「なんでそんなに無駄な金を使うんだ。」
こういうと金の入った布袋を、しっかりと抱きしめた。
愚根の声が、まるで喧嘩をしているような、大きな声なので、みんなが愚根を見ている。
送ってきてくれた男は、「もっと小さな声で話せ」「お前が金を持っていることを、知られてしまうぞ」
と慌てて言った。
愚根は一層大きな声を出した。「何が人に知られるんだ」「俺はあんたの様に、こそこそとした度胸なしが嫌いなんだ」
「おれのこの金は、盗んだ物でも拾った物でもないんだぞ」
「俺が工事現場で、5年間働いて稼いだ金だ!」
「人に知られるとはなんだ!」
「人に盗られるのが怖いのか!」
「なあ、ちょっと聞いてくれ、・・」
愚根はホームで、列車を待っている数十人に向かって、大きな声で言った。
「あんたたちの中に、泥棒がいるなら出てきて」
「こいつに、顔を見せてやってくれ。」
声を掛けられた数十人は、お互いに顔を見合わせていた。誰もなにも言わない。
愚根は得意そうに言った。
「どうだ、泥棒なんていないだろう」
「みんな、あんたを笑っているんだ、とっとと帰んな!」
愚根は、送ってきてくれた男が、すこし可愛そうになってきた。
親切で言ってくれているし、副村長がよこしたのだ、
しかし、いつから、自分の村の者は意気地なしになったんだ。
昔はこんなんじゃなかった。村を出て数年でこんなに変わってしまった。泥棒なんか、警戒したことなどなかった。家に鍵を掛けるものなどいなかった。
泥棒に入られないように警戒して、自分で自分にびくびくしているようなもんだ。
送ってきてくれた男は、仕方なく帰るしか方法がなかった。
送ってきてくれた男は、つらい気持ちになった。「愚根は、もうこれでおしまいだ」と思った。
送ってきてくれた男は愚根に、事態を理解させる方法がなかった。
八話へ続く
<キャスト>
*泥棒カップルの女、王麗、台湾女優(リュウ ルゥイン)大人の色気が魅力的。
*泥棒カップルの男、王薄、香港のスーパースター(アンディロウ)イケメンの男優。
*窃盗団の親分、中国男優 葛優(グウヨウ)は中国のおっさん低音の声の響きがいい。
*愚根、純白な若い青年。
*泥棒カップルを追う刑事。
「天下無賊 七話~イノセントワールド」原文訳
太陽が西に沈んだ頃、トラックはやっと砂漠をでた。
国道に入ってから、車速は一段と早くなり、その数時間後に、やっと小さな駅についた。
小さな駅は、お粗末なつくりで、待合室も無く、切符を売る窓口が一つあるだけだ。しかも、列車を待つのはホームの上だ。
同じトラックで来た6,7人は、既に切符を買って、ホームで列車を待っていた。顔に刀傷のある、あの若い男もホームで列車を待っている。
愚根は切符を買うと、送ってきてくれた男に言った。「もう帰ってくれ、もうすぐ列車がくるし」「何も起こるはずはないさ」送ってきてくれた男は、まだ愚根を説得しようとして言った。
「今だって遅くないぞ、金は俺に預けろ」
「夜が明ければ、俺がここから送金してやる。」
「そうすれば、お前が故郷につく頃に、金も同じように着くさ」
この言葉を聞いて愚根は、子ども扱いされているように思って、急に怒った。
「お前馬鹿じゃないのか、郵送料は600元いるんだぞ」
「その金で牛が一頭買えるんだぞ」
「なんでそんなに無駄な金を使うんだ。」
こういうと金の入った布袋を、しっかりと抱きしめた。
愚根の声が、まるで喧嘩をしているような、大きな声なので、みんなが愚根を見ている。
送ってきてくれた男は、「もっと小さな声で話せ」「お前が金を持っていることを、知られてしまうぞ」
と慌てて言った。
愚根は一層大きな声を出した。「何が人に知られるんだ」「俺はあんたの様に、こそこそとした度胸なしが嫌いなんだ」
「おれのこの金は、盗んだ物でも拾った物でもないんだぞ」
「俺が工事現場で、5年間働いて稼いだ金だ!」
「人に知られるとはなんだ!」
「人に盗られるのが怖いのか!」
「なあ、ちょっと聞いてくれ、・・」
愚根はホームで、列車を待っている数十人に向かって、大きな声で言った。
「あんたたちの中に、泥棒がいるなら出てきて」
「こいつに、顔を見せてやってくれ。」
声を掛けられた数十人は、お互いに顔を見合わせていた。誰もなにも言わない。
愚根は得意そうに言った。
「どうだ、泥棒なんていないだろう」
「みんな、あんたを笑っているんだ、とっとと帰んな!」
愚根は、送ってきてくれた男が、すこし可愛そうになってきた。
親切で言ってくれているし、副村長がよこしたのだ、
しかし、いつから、自分の村の者は意気地なしになったんだ。
昔はこんなんじゃなかった。村を出て数年でこんなに変わってしまった。泥棒なんか、警戒したことなどなかった。家に鍵を掛けるものなどいなかった。
泥棒に入られないように警戒して、自分で自分にびくびくしているようなもんだ。
送ってきてくれた男は、仕方なく帰るしか方法がなかった。
送ってきてくれた男は、つらい気持ちになった。「愚根は、もうこれでおしまいだ」と思った。
送ってきてくれた男は愚根に、事態を理解させる方法がなかった。
八話へ続く