天下無賊 大連より二話~イノセントワールド

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2005年中国で上映された正月映画「天下無賊」

<キャスト>
*泥棒カップルの女、王麗、台湾女優(リュウ ルゥイン)大人の色気が魅力的。
*泥棒カップルの男、王薄、香港のスーパースター(アンディロウ)イケメンの男優。
*窃盗団の親分、中国男優 葛優(グウヨウ)は中国のおっさん低音の声の響きがいい。
*愚根、純白な若い青年。
*泥棒カップルを追う刑事。


「天下無賊 二話~イノセントワールド」原文訳


愚根は孤児で頭が弱い、16歳になったばかりの時、中国のある農村から、村人と一緒にこの炭鉱の町に、出稼ぎにやってきた。


今では、もう21歳になっていた。愚根は、生まれた村に、帰りたいと思っていた。


愚根と一緒に来た村人数十人は、毎年、冬になると村に帰り、家族と一緒に正月を過ごす。


みんな一年間稼いだ金を持って、女房や子供、親の顔を見に村へ帰る。


村で2ヶ月間休み、又出稼ぎ先へ戻る。


しかし、愚根は今まで、一度も村に帰ったことがない。


村までは数千キロもある、しかも帰って何をするというのだ。


愚根はたった一人で、炭鉱の資材置き場に住んでいる。


レンガや木材、鉄骨などが、広い空き地にうず高く積まれている。


愚根はこの資材置き場で、仕事をしている。


愚根は夜になると、何回も資材置き場を見回わる。


左手に懐中電灯を握り締め、右手に棍棒を持って、暗闇を手探りで見て回る。


棍棒は、ここに棲んでいるオオカミに備えてだが、愚根はいつの間にか、オオカミたちのボスになった。


ここは、数百キロも果てしなく続く、砂漠の真ん中にある炭鉱だ。


あたりに民家はない。


愚根たち村人たちは、炭鉱が見つかったこの土地に、炭工夫たちの住宅を作りにやって来たのだ。


今、愚根は故郷に帰ろうとしていた。


三話へ続く